治療が長引く患者への対応

慢性疾患を患っている患者は健康や今後について不安を抱えている人が多いため、心に寄り添った対応が求められます。同時に、患者自身の考えに基づき、無理のない生活ができるよう支援することも大切です。慢性疾患は治療が長期間に及ぶため、やる気が無くなって投げやりになったりするケースはよく起こります。そのため、患者の治療のモチベーションを上げるため、献身的に励まし説得するスキルも求められます。共有したルールを破ったからといって、威圧的に怒るのはNGです。感情をぶつけられると、相手が萎縮したり、逆に怒らせて治療への意欲を失くしてしまいます。常に相手に敬意を持ち、落ち着いて対応することを忘れてはいけません。

継続的な治療を患者が勝手にやめないようコントロールすることは、慢性疾患対応の難しいところといえます。患者が頑張りすぎて治療をやめたくなる、未来に希望が持てず治療にやる気を失くすといったケースに直面した場合は、患者自身がメンタルを保つ方法を積極的に考えるよう働きかけることが求められます。そのため、患者の意見をはなから否定せず、思いや考えをしっかり受け止めつつサポートする姿勢が望ましいでしょう。

治療に携わる時は、できるだけ患者の声に耳を傾けるようにしましょう。患者一人ひとりの状態に目を向けてこまめに声掛けをするのは、患者の意欲を高め、安心感を与えるという意味でも大切なことです。同時に、患者それぞれの日常生活に合わせて、無理のない治療を促すことも重要です。あまりにもルールが厳しいと、それはストレスになってしまい逆効果になってしまいます。楽しみと治療のバランスを意識して、より良い治療の在り方を患者と一緒に考えていきましょう。実際、看護師として現場で慢性疾患の患者のケアに関わっている方や、治療に関心がある方は、ぜひ慢性疾患の種類やメンタルへの影響をしっかり調べておくことをおすすめします。